夏山登山を少しだけ行っていた事のある鈴木です。
2013年の富士山の世界遺産登録以来、いろいろな山で夏山登山は人気が出ています。
しかし、それに伴い登山で亡くなられる人も増えたり怪我をする人も増えたりしています。
僕は今までで登った山は全部で20座程度の登山初心者ですが、登山初心者だけにかなり危ない失敗もしています(^^;
冬山も登り日本百名山を全て制覇した、かなり登山になれた友人に話したら、死ぬぞ!と怒られた事も・・・
だからこそ、登山初心者が気をつけたい事を登山初心者が実体験から説明していきます。
低い山でも、本当に危険なことがあるので、注意してくださいね。
夏なら低山登山でも水分は豊富に持っていく事
白馬岳と白馬鑓温泉(3000M級の山)に行きたくて、近所の1000M~1500Mくらいの山を登って練習していたことがありました。
その時に大失敗したのが水分不足です。
低い山だからと言って、水分をあまり持たずにいくとかなり危険です。
山だから涼しいと思うかもしれませんが、1000Mクラスの山の山頂は、実はそれほど平地と気温が変わらりません。
特に1000Mクラスで、山頂に木々があまり無い山で、アプローチが非常に長い山の場合は、熱中症、熱射病になることが多々あります。
僕が真夏に1000Mの山に登った時、その山のある市ではその夏の最高気温を記録しました。
山頂でも実に35度を超えていました。
その山の山頂には木々が無く、更に山頂までのアプローチが非常に長かったため、暑さで体力を奪われ、更に水分もドンドン無くなり・・・・・
山頂に登り切った時にはもう、下山するだけの体力がほぼありませんでした。
水は全て飲みきり、水飲み場は当然なし。
山頂まで2時間くらいかかったのですが、下山は日陰で体力の復活をまって、結局5時間くらいかかりました。
生きていただけ儲けものです。
滅多に人の来ない山で熱中症で倒れていたら、死ぬ場合もありますからね。
- 真夏に低い山を登る時は、山頂に木々があるか確認する
- 登山は高さとアプローチの時間、両方で備える
- 水分は多めに持っていく
真夏は1000Mクラスの山よりも2000M以上の山の方が暑くないので楽に感じる事もあります。
実際に酸素欠乏症にさえならないのであれば、真夏なら2000M以上の山の方が涼しくて快適に登れます。
何よりも暑さは体力を奪っていきます。
なお水分補給でおすすめはプラティパスという給水用のビニールボトルです。
カメラを持って登るなら、わざわざ水筒を出さなくても良いので非常に便利です。
またボトルに比べて軽いこと、空になれば面積も取らないことから携帯性にも優れています。
凍らせておけば徐々に解けていくので、飲みすぎる危険性もありません。
ナップザックの中に入れておいて、ストローで吸えば良いように出来ますから、ナップザックにチューブを固定しておくと、本当に楽でおすすめです。
なお中に入れるものは水ではなく、奪われていく塩分やミネラルを補給出来るものにすることをおすすめします。
ポカリスエットでも良いです。
かならずレインウエアは持っていくこと
2000メートルくらいの東北の山で夏山登山をした時、雨に降られたことがあります。
雨が降る前までは30度近くあってとても暑かったのですが、雨が降り出したら気温は10度くらいまで下がってしまい非常に寒くなりました。
Tシャツの上に長袖のシャツを来ていたのですが、その格好だと10度くらいだと非常に寒くなるんです。
幸い、レインウエアを持っていたのでレインウエアを着ることで体温はそれ以上奪われることなく無事下山出来ましたが、もしレインウエアを持っていなければ低体温症になって、動けなくなっていたかもしれません。
どんなに暑くても、どんなに天気が良くても、山の天気は急に変わることがあります。
また最近ではゲリラ豪雨も心配です。
絶対にレインウエアは持っていくようにしてください。
防寒対策も忘れずに
1000Mくらいまでの山ならまだ良いのですがそれ以上の山に登る時は防寒対策も忘れないでください。
例えば2000Mの山だと平地は30度の気温だったとしても山頂だと18度くらいになります。
一般的に100メートル標高が上がると気温は0.6度下がると言われているので2000メートルなら12度も気温が低くなることに。
更に風速1メートルの風を受けると体感温度が1度下がるとも言われています。
2000Mの山の山頂で風速5メートルくらいあったら、平地が30度でも13度くらいに感じてしまう訳です。
そこに雨なんて降り出したら・・・・
雨の心配だけでなく、低体温症になる可能性も考えて真夏でもそれなりに標高がある山なら防寒対策になるものを必ず持っていくようにしてください。
夏の低山こそ多いヤマヒル対策は忘れずに
山によっては、ヤマヒルが出るところもあります。
特に中部から西日本の山で。
近所の山に登った時、途中から天候が崩れ、土砂降りに。
近所の山で市街地に近いので、ゲリラ豪雨もあり得ると思っていたので、雨具の準備はバッチリでしたが、雨が降るとヤマヒルのいる山では、ヤマヒルが活発に動くようになります。
上記写真の中央に写っているのがヤマヒルです。
ヤマヒル対策を全くしていなかったので、この時は、全身で5箇所以上にヤマヒルに吸われました。
で、本当にヤマヒルに血を吸われると血って、止まりにくいんですね。
別にヤマヒルに血を吸われてもほとんど痛みはありません。でも、この気持ち悪さとおぞましさは、経験者しか解らないでしょう。
ネットで調べれば、ヤマヒルがいる山かどうかは割りと簡単に解りますので、ヤマヒルが出る山の場合は晴れていても、対策をされる事をお薦めします。
また、天気が良くても念の為に雨具は持っていく方が良いでしょう。
天候が急に崩れた場合だけでなく、道に迷って山で一晩過ごす事になっても、雨具があれば、かなり体温の低下を防げます。
出来れば、ゴアテックス製のものが良いと思います。
ヤマヒル対策のスプレーはいろいろ出ていますが、僕が使っているのはヒル下がりのジョニーというふざけた名前の商品ですが、効果はしっかりとありました。
ヘッドライトも持っていく
早朝出発で下山予定時刻が6時前なら、夏山ならまだ明るくヘッドランプなんて不要と思うかもしれません。
でも、もし道に迷ってしまったら2~3時間彷徨い、暗くなってしまうことも。
そんな時でもヘッドランプがあればかなり安心です。
また山は平地よりも早く日が暮れることがあります。
山の傾斜で太陽と反対方向で、且つ木々が茂っていると空はまだ明るくても山の中は非常に暗いことも。
昼の14時、15時くらいに下山予定なら不要かもしれませんが、17時とか18時になるのであれば、迷った時にはリカバリーできない時間になります。
少しでも遅くなる可能性があるのならヘッドライトは持っていくようにしてください。
普通のライト・懐中電灯だと駄目なの?と思うかもしれませんが登山では両手が塞がらないことが大切なので、一般的なライトではなくヘッドライトがおすすめです。
というかヘッドライトにしましょう!
非常食・行動食は念の為に持っていく
念の為に非常食・行動食は持っていくようにしてください。
カロリーメイトのようなものでも構いませんし、板チョコでも構いません。
ただし板チョコだと低山だと解けてしまっていることもあります。
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僕の場合、カロリーメイトかウィダーinゼリーを持っていくことが多かったです。
夏場だとウィダーinゼリーですね。カロリーメイトだと喉が乾くというか口の中が乾燥してしまうというか、夏向きではなかったから。
体力を過信しない。寝不足は避ける
登山に慣れた方だと、夜の内に現地に車で入り、車の中で寝て早朝から登山を開始される方も大勢います。
初心者でこれを行う場合、通常の生活で体力に自信があっても過信しないで下さい。
初心者が寝不足で登ると、たまに高山病・酸素欠乏症のような症状が出る事があります。
頭痛がしてくる場合もありますので、こういう事は慣れてから行う事をお薦めします。
僕の場合は、そのシーズンは毎週登山を行って体力もついてきていて、ついつい過信して、寝不足で登り、頭痛で途中で諦めて引き返しました。
引き返す責任・勇気も重要です。
写真好きでも、レンズや撮影器具はきちんと絞る
カメラが好きで、せっかく山に登るのだからと、欲張ってレンズを沢山持っていったり、三脚等の撮影器具を張り切って持っていくとあまりの重さに後悔する事もあります。
レンズは初心者の内は多くて3本以内。三脚も軽くて少し小さめのものを。
今は軽くて上部な三脚が数多く出ています。
僕が登山用で使っている三脚です、エツミのCH-B420という三脚に雲台のみベルボンのQHD-61という自由雲台に交換して使っていますが、もう完売したようです。
普通の一眼なら、この三脚で大丈夫です。EOS 5D Mark2を使っていますが、登山ならと割り切れば特に問題に感じた事はありません。
もちろん、三脚を固定するためにフックをつけて三脚の下にナップザックをぶら下げますが。
今ならこれですかね。
三脚を使って夜空を撮影したものです。
スマホはドコモかauを
スマホは今や登山で必須のツールになりつつあります。
安全のためにも電波の範囲が広いドコモを使うことをおすすめします。
山によってはauの方が良い場合もありますが、一番電波の範囲が狭いのはソフトバンクなので、登山にソフトバンクはあまりおすすめしません。
そして最近は格安SIMが流行っていますが、格安SIMはドコモやau、ソフトバンクのエリアと同じと言われていますが、実際には異なります。
説明をすると長くなるので省きますが、格安スマホ(SIMフリースマホ)を30台以上購入し、格安SIMも30社以上契約したことのある立場から言えば、安全なのはドコモやauで購入したスマホです。
元々の回線の太さが全く違うので、いざという時も通じやすくなっています。
上記の写真のスマホは全て僕のものですww
スマホを過信しない・地図も持っていく
最近ではスマホ・携帯の電波はいろいろな山で届くようになり、事故にあった人でも連絡が取れるようになり、便利になりました。
中には地図を持っていかず、スマホの地図だけで登山をする人も増えてきました。
しかし、スマホを過信することなく、紙の地図も持っていくようにしてください。
登山中にスマホを落として液晶を割って見られなくなる可能性もあります。
バッテリーが切れて、電源が入らなくなることも考えられます。
スマホを過信することはあまりにも危険です。何かの拍子に突然壊れることがあるものですから。
以上、登山初心者が失敗しやすいポイントを登山初心者が説明してみました。
そうは言っても楽しい登山
山で食べるインスタントラーメンは何で、こんなに美味しいんだろう?というくらい美味しく感じます。
綺麗な滝に出会ったりも。
そしていろいろな出会いがあるのも登山です。人との出会いだけでなく、いろいろな景色や動植物に出会えます。
危険に備え、無事下山出来るように登りましょうね。
付録 登山に興味が持てるかもしれない漫画
登山の漫画はいくつも出ていますが、おすすめの漫画を紹介しておきます。
映画化もした人気の登山漫画です。
これを読むと山に行きたくなります。
新田次郎原作の登山小説の金字塔とも言える小説を現代風にアレンジした登山漫画です。
単独登山が多い方に特におすすめです。
ちょっと古い漫画ですが、登山と恋愛の漫画です。
やや大人向きかも。
僕が初めて読んだ登山漫画です。こちらも良い作品です。
ほのぼのとする登山漫画です。
登山の楽しさがよく分かります。
以上、夏山登山について登山初心者が失敗しやすいポイントと注意点についてでした。
なお元々、僕が登山を始めたきっかけは温泉でした。山の中にある雄大な自然を感じられる温泉に行きたくて、登山を始めました。
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