アクセス解析が趣味の鈴木です。
ブログのアクセスアップを目指しているブロガーの方は多いと思いますし、アフィリエイターの方でも属性を集めることに集中している方であればアクセスアップを目指す場合もあります。
またサイト滞在時間を伸ばしたいな~と考えているブロガーやアフィリエイターの方も多いでしょう。
今回、地味な方法ですがアクセスアップやサイト滞在時間を伸ばす施策「SSA」を説明します。本当に地味な施策ですがブログのファン獲得にもなる施策なので是非チャレンジして欲しいと思います。
なお今回の内容はブログ初心者向けではなくどちらかと言えば中上級向けの内容になります。
SSAとは?
SSAとはサイト・サーチ・アナリティクスの頭文字を取ったもので、サイト内での検索を分析してユーザーのニーズを探したり導線を考えたりしてサイト改善を行っていくことです。
提唱者は誰かわかりませんが日本では清水誠さんが最初に書籍を出して解説されています。
上記の書籍は非常に勉強になるのですが少々難しい内容なのでもう少し簡単にSSAについて知りたいという方はスライドシェアで清水誠さんが解説してくれていますのでご覧になられると勉強になると思います。
例えばamazonや楽天市場を使う方はamazonや楽天市場をブックマークしていてamazonや楽天市場のサイトですぐに検索窓で欲しい商品を探すことも多いという方もいるのではないでしょうか?
ECサイトにしてみればSSAは最重要なものであり場合によっては売上を2~3割も左右することがある大切なものです。
おそらくamazonなんてSSAの中のある数値は重要なKPIに設定されているんじゃないのかな?と思います。
でもこれがブログのアクセスアップや滞在時間につながるのか?と疑問に思う方もいると思いますので数値をお見せします。
サイト内検索をしたユーザーとすべてのセッションを比較
このブログの別館「鈴木です。別館」の直近1ヶ月のサイト内検索をしたユーザーとすべてのセッションを比較したものが下記の数値となります。
比較 | ページ/セッション | 平均セッション時間 |
---|---|---|
すべてのセッション | 1.18 | 34秒 |
サイト内検索をしたユーザー | 3.72 | 5分40秒 |
すべてのセッションでは「1セッションあたりのPV数は1.18しかありませんがサイト内検索をしたユーザーは3.72と3倍以上も見てくれています。これは当然でサイトに来て検索をして結果を見るということはそれだけで2PV以上になりますから。更に検索結果から記事を見れば3PVになります。
平均セッション時間はすべてのセッションは34秒ですがサイト内検索をしたユーザーは5分40秒となっており実に10倍の数値になっています。もっともこれも多少数値のマジックというかアクセス解析のマジックがあるのですがここでは説明は割愛します。でも確実にサイト滞在時間は増えます。
なお通常のブログはサイト内検索をしてくれるユーザーは1%にも満たないと思いますが、専門性が高いブログほどサイト内検索をしてくれる傾向は高くなります。
SSAのメリットはユーザーの期待を知ることが出来る
サイト内検索において、どんなキーワードで検索をされているか知ることはサイトに来てくれる人の期待を知ることになります。このブログの著者なら、このブログのテーマならきっと知りたいキーワードのことも記事にしてくれているはず!と期待を込めて検索してくれる場合もあるからです。
つまり来てくれた方の期待を知ることが出来るキーワードを知ることが出来る訳です。
でもそこで検索結果でその答えが無ければがっかりされてしまうでしょう。反面、期待通りの検索結果が出れば当然見てくれている方の満足度は高くなりブログのファンになってくれることも考えられます。
仮にがっかりされてしまっても次はがっかりされないように期待をこめてサイト内検索されたキーワードを元に記事を書けば良い訳です。がっかりされたことは真摯に受け止め次への施策に移ることが大切でそれがウェブ解析の重要なところです。
サイト内検索のキーワードはGoogle Analyticsで分かる
でもサイト内検索されたキーワードってどうやって知ることが出来るの?と思う方もいると思います。これはGoogle Analyticsで簡単に収集することが出来ます。
Google Analyticsの管理をクリックして「ビュー」の項目をクリックします。
下の方にスクロールしていくと上記画面が出ます。
1の「サイト内検索のトラッキング」を「オン」にします。
2の「クエリパラメーター」にはWordPressであればほとんどの場合は「s」になります。はてなブログであれば「q」となります。
これは上記のように実際にサイト内検索をしてみてURLの最後の方に「?」マークの次に来る文字列を入力すればOKです。「=」の後は実際に検索したキーワードの文字になっているはずです。
ブログサービスや使っているCMSによっては「term」「search」「query」等の文字列になっている場合があります。
そして3の保存をクリックして保存すればOKです。
すぐには結果は反映しないのでしばらく日にちが経過してから見てみましょう。見方は下記の通り「レポート」の中の「行動」→「サイト内検索キーワード」で見ることが出来ます。
SSAを行う場合の注意点
SSAを行う場合、雑記ブログであれば月間10万PV以上は無いとおそらく無意味になると思います。専門的なテーマのブログであっても3万PV以上は無いとほとんど効果は無いでしょう。
でも雑記ブログなら10万PVは超えたけど伸びない、専門的なブログなら3万PVは超えたけど伸びない、何を次に書いていけば良いか分からないという場合には役立つこともあります。
サイトサーチアナリティクスはブログの場合、すぐに結果が出るものではありませんし結果が出ない施策になるかもしれません。でもどんなキーワードでサイト内検索をしてくれているか知ることで思わぬ発見が見つかることもあると思います。
逆にSSAを行わないのであればブログにサイト内検索の窓を設置しても意味は無いと思いますので、その際はサイト内検索の窓を撤去しても良いでしょう。
なお、ECサイトを行っている方で商品点数が3桁以上になっている場合は必ずSSAを行うべきです。きちんとSSAを行えば先に書いた通り売上を1割2割と上げることが出来ます。
SSAから見るカスタマージャーニーマップを作ろう
更にスケールの大きいメディアやECサイトであれば最初にサイト内検索をしたキーワードでセグメントを作ることでサイト内検索した人が次にどんなキーワードを検索しているのか知ることも出来ます。サイト内でどんな風に検索を推移していくか調べてサイト内のみのカスタマージャーニーマップを作ることでユーザーの気持ちを理解してUXを発展させていくことも出来ます。
と、たまには僕が専門的にECサイト等のコンサルタントをする時の手法を簡単に説明してみました。参考になれば幸いです。
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