一部界隈で話題になっていた小説「検索刑事」(刑事と書いて「デカ」と読む)を読みました。
ストーリーは非常に面白く(残念なことに最後の展開が今ひとつだとは思ったけど)、SEOの基本的な考え方を学ぶ上で初心者に超おすすめの小説でした。
もしSEOというものがよく分からないという人ならまずはこの本から読むのが一番です。
若干のネタバレありの検索刑事の内容
検索と刑事?刑事が事件解決のために検索を使って犯人を探していく・・・と思うようなタイトルですが異なります。
IT会社の社長が殺され、その事件の捜査中に犯人から「羽毛布団」のキーワードで1位を取らなければ、天誅を下す!という脅迫状が届きます。でも「羽毛布団」で検索結果1位を取れ!なんて普通の刑事から見れば訳が分からなくて厄介なこと。そこで新人女性刑事である京丸に「羽毛布団」で1位を取るように上司が命令。
京丸自身も検索結果で1位を取るなんて全く分からないこと。悪戦苦闘する中、知り合った妙にSEOに詳しい高校生、瀬尾と一緒に事件解決をしていく。
こんな話です。
当然特定のキーワードで1位を取るということになればSEOの話になる訳です。
SEOなんて言葉も知らない刑事がSEOの専門家からSEOの基本的な考え方を学んでいく過程はまさにSEO初心者こそ知りたい内容なのではないかと思う訳です。
内部対策・外部対策、タイトル、タグ、そういう初心者だと分かりにくい内容が読みものとして分かりやすく解説されており、SEO初心者でSEOの専門書なんて読む気になれないけど、SEOについては学びたいという人にはドンピシャリとハマる小説となっています。
またSEOに翻弄される姿はまさに自分のことかと思うことがあるかもしれません。
SEOは誰のためのものか?
SEOって誰のためのものか?
おそらくこの小説のテーマはこの一言に尽きると思います。
主にGoogleでの検索結果について書かれているのですが、いつのまにか機械のアルゴリズムに過ぎないSEOに翻弄され、機械に支配されながら記事を書くということになっているのではないか?
でも本当はその先にある読者のことを考えて書かなければいけないというSEO愛に溢れた締めくくりとなっています。
確かにSEOについて詳しくなっていくとついついテクニックに走ります。
もちろん僕はSEOのテクニックに走ることは否定しません。Googleのアルゴリズムを攻略していくというのはゲーム感覚に近いものがあって、それはそれで面白いと思う人がいてもおかしくないことです。難しいものを攻略することで達成感、満足感を得られることもありますから。
でもテクニックだけに走ったSEOは時に虚しくなりますし、それで良いのかな?と自問自答をしてしまうこともあるのではないでしょうか?
だからSEOのテクニカルな部分に走りすぎていて、最近虚しさを感じる人にも是非読んで欲しい内容となっていました。
SEOについても詳しく解説
小説の中ではSEOについて強調するために、誇張表現されている部分があります。これは著者の方も「あとがき」で述べられています。
でも小説の章と章の間で解説されているSEOについての基本事項は初心者の方にも分かりやすく書かれていて、小説を読みながら、そして解説を読みながらSEOの基本的な考え方が学べる1冊となっていました。
これからSEOを学ぼうという方へ
これからSEOを学ぼうという方におすすめする書籍は一貫して僕は「いちばんやさしい新しいSEOの教本」をおすすめしてきました。
この「検索刑事」も参考書籍として上記の本が紹介されていました。
上記のSEOの専門書で学ぶのも良いのですが、感情的な部分については「検索刑事」の方が伝わると思います。
つまり両方読んでもらって補完しあうのがSEOをこれから学ぶ人には良いのではないでしょうか。
大体半日もあれば読める内容なので是非読んでみてください。
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