元々はスーパーで働いていた鈴木です。
たまにスーパーマーケットのお惣菜はスーパーマーケットの残りもので作っていると思っている人がいたり、スーパーマーケットで販売されている野菜や魚、肉を使って作っていると思っている人がいるのですが、そういうスーパーマーケットはかなり少ないんです。
特に全国的にチェーンストアとして展開している大手は、各部門単位で仕入れを行っているので、特殊な理由が無い限り店で販売している商品で惣菜を作ることもありません。
なぜ、各部門単位で仕入れているか、詳しく説明します。
惣菜売場担当者は優秀な人にさせるはほとんど無い
元々はある人がTwitterでこんなことを書いていました。
スーパーの偉い人に「仕事ができる人はどこに配属されるか?」と聞いたら、「基本は惣菜。廃棄になりそうな食材を組み合わせ、極力ロスがないように惣菜を作り、売り切る。これを毎日続けるには、利益とか、お店の全体像がわかってないとできない」と言われ、スーパーは奥が深いと思った。
誰が書いたか本来は書くべきですが、個人を特定して叩くことをする人もいるので、省略します。
ここで勘違いしてしまうのが「廃棄になりそうな食材を組み合わせ」という部分で、スーパーの惣菜は廃棄になりそうな食材を組み合わせている、と考えてしまう人が出ることが非常に怖いんです。
もちろん、廃棄になりそうな食材を組み合わせて惣菜を作っている小型のスーパーや家族経営のスーパーはありますが、大手はこんなことは行いません。
それが非常に危ないことだということを知っているから。
また大手スーパーマーケットで惣菜部門に回されなかった人が自分は優秀と思われていないと思い込んでしまうのも残念なことなので、大手スーパーであれば、そんなことは無いということも付け加えておきます。
いろいろな部門を組み合わせると責任の所在が不明になる
スーパーマーケットと言ってもいろいろな種類があるのですが、一般的な食品中心のスーパーマーケットは大体7つの部門から成り立っています。
例えば、お弁当を作る時に、お弁当の中身が肉野菜炒めと焼き魚、と揚げ物・卵焼きだと
- 農産:野菜
- 畜産:お肉
- 水産:魚
- 日配:卵
- 加工食品:パン粉・小麦粉・調味料等
と5つの部門から商品を調達することになります。
この時、部門が異なるので経費も付け替えなければいけません。
これはシステムを使えば簡略化出来ますが、万が一、このお弁当が原因で食中毒が出た時に調べて対応するのに非常に面倒になります。
どの食品が原因で発生して、どういう経路で食中毒の菌がついたのか調べるのが困難になるからです。
でも部門単位で管理をしていれば、その中だけで調べられるので、調べる手間もかなり少なくなります。
水産売場のお刺身のツマも全部水産で発注している
例えばお刺身の盛り合わせには大根のツマやパセリ、ネギ、大葉等を盛り合わせることがありますよね。
スーパーマーケットのお刺身のこれら盛り合わせの野菜も農産が仕入れたものを使うところは大手だと少なく、水産がすでに使いやすくカットされたものを仕入れて使っています。
惣菜コーナーにはお寿司があったりして、スーパーによって加工しているのが惣菜売場か水産売場かは会社によって異なりますが、仮に惣菜売場が加工しているのであれば、お寿司用のネタは惣菜売場が発注し管理しているものになります。
それぞれの部署を横断して使うことはたまにありますが、基本的には大手ではありません。
大手で他の部署の商品を使う時は、発注をミスった時や急な注文が入って数量が足りない時くらいです。
以上、スーパーマーケットの惣菜は売れ残りで作っていると思っている人がいるのでそんなことは無いということについてでした。
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