全国700ヶ所ほどの温泉に入った温泉ソムリエの鈴木です。
箱根は雰囲気も良いし温泉も良いし好きな観光スポットです。
箱根と言えば都内からのアクセスもよく人気の温泉観光地となっています。温泉地としての箱根は昔から栄えていて、歴史ある建物の温泉宿も数多くあります。
しかし、都内からも近く人気の温泉地だけに東北や九州等の温泉地と比較すると宿泊費は高い傾向にあるのが残念なところ。
そんな箱根の温泉旅館の中でリーズナブルな料金で宿泊出来るのが一の湯グループの旅館です。中でもお薦めは今回紹介する一の湯本館 です。
実際に泊まってきたので写真を多めに良かった点・悪かった点を含めて説明します。
一の湯本館へのアプローチと外観
塔ノ沢温泉 一の湯本館へのアクセスは、箱根湯本駅からバスで5分ほど、上塔ノ沢バス停から徒歩1分ほどの距離にあります。
箱根湯本駅から歩いても15分くらいで到着するので、出来れば箱根湯本の温泉街やお土産屋さんを見ながらゆっくりと歩いてくるのが良いのではないでしょうか?
箱根湯本駅へは都内からなら新宿から小田急線の箱根ロマンスカーがお薦めです。
いろいろなお店が立ち並んでいるのでお土産を探したり少し早い時間についたのなら、昼食をとるのも良いのでしょう。
箱根湯本駅から歩いてくると「玉ノ緒橋」を超えるとすぐに一の湯本館があります。
お城のような雰囲気のする歴史ある建物です。
ここに行くのならお薦めの時期は春から初夏にかけてと秋の紅葉の時期。夏場は口コミを見る限り虫が多くて露天風呂には入りにくいようです。
5月くらいだと新緑が美しく虫もまだ多く無いのでお薦めです。
夜になると立体的に浮かび上がり、より建物が重厚に見えてきます。
一の湯本館は国の登録有形文化財にも指定されています。
右からの横書きが歴史を感じさせてくれますね。
入り口の大きな扉の取手が印象的です。
一の湯本館の館内の様子
入り口を入るとすぐにカウンターがあります。
ここでチェックインをします。
英語で対応出来るスタップもいました。
そして奥にはお土産屋コーナー
おつまみやアイスも販売されています。
館内を散策
館内は掃除が行き渡っており、廊下は年季が入っているもののピカピカに輝いていました。
ただ古く改築を重ねた結果、迷子になるんじゃないか?と思うほど複雑な作りです。
でも迷子になりそうな中、探索するのは面白いんですよね。
夜になり電灯が灯るとより歴史を感じられます。
バーもありました。
やはり温泉宿はこういう年季を感じる建物の方が情緒がありますよね。
一の湯本館の部屋は半露天風呂付き客室に宿泊
今回宿泊したのは「うめ」という客室、半露天風呂付きの客室です。
最初に3畳の次の間があり、ここには冷蔵庫も置かれています。
なお、冷蔵庫の電源は入っていませんので部屋に入ったら最初に電源を入れるのが良いですよ。
部屋は10畳、2人で泊まるのなら十二分な広さです。
味噌まんじゅうが置かれていました。
32型の液晶テレビ
金庫も当然あります。
大きな化粧台。
電話はダイヤル式になっていました。
広縁からは川と新緑を眺めることが出来ます。
川の音が心地よく、ゆっくりした雰囲気にしてくれます。
もみじもあるので秋は紅葉が綺麗でしょうね。
トイレは洋式でシャワートイレとなっています。トイレの手洗い場は昔懐かしい蛇口に栓がついているもの
部屋の半露天風呂は源泉掛け流し
部屋に露天風呂がついている場合、温泉では無いところが数多くありますが、ここは源泉掛け流しとなっています。
脱衣所の洗面台
浴室へのドアには注意書きがありました。
浴室に入ると小さいながらも洗い場もあります。
そして半露天風呂
新緑と少し身を高い位置にすると川の流れも見ることが出来るようになっています。
特別広い訳ではありませんが2人なら余裕で入れる広さです。
館内の大浴場は内湯のみ・貸切の内湯もあり
ここの大浴場は内湯のみとなっています。
残念ながら夜中に入ることは出来ませんが夜中に男女の入替えが行われるので2つある大浴場両方に入ることが出来ます。
恵の湯
1日目の夜、男湯は「恵の湯」となっていました。
カゴに脱いだものを入れる形になっています。
浴場へ
それほど広くはありません。
ここにはシャワーがありません。身体を洗うところの前にはかけゆがあり、そこからお湯を掬って使うかたちになります。
不便さを売りにするというのが良いですね。
窓からは川が見えます。
湯船の広さは4~5人でいっぱいになるくらいの広さ。
ここは循環濾過の温泉となっていますが塩素の臭いは気になることはありませんでした。
金泉の湯
二日目は「金泉の湯」というのが男性浴場になっていました。
恵の湯にもありましたが、懐かしい感じのする貴重品ロッカー
そして浴場へ。中央に10人くらいは入れる湯船があります。
こちらの温泉の方が情緒がありますね。
こちらも同じくかけ湯を身体にかけて身体を洗うようになっていますが、1箇所のみシャワーがありました。
情緒ある内湯で落ち着いて入ることが出来ました。
は~、極楽極楽
一の湯本館の貸切風呂は大理石で出来た豪華な作り
またここには貸切風呂もあります。
内湯ですが部屋に温泉が無い方には良いのではないでしょうか?
チェックイン時に先着順で予約して無料で入ることが出来ます。時間は30分
翌朝5時からは空いていれば自由に入ることが出来るようになっています。
脱衣所から浴場に入る時に段差があるので注意して下さい。
浴場に入ると階段が最初にあります。
大理石に囲まれ大理石で出来た湯船は豪華な感じがしますね。
ここは一の湯本館の中でもっとも古いお風呂となっているそうです。
こういう歴史を感じられる浴室、とても好きです。
一の湯本館の食事
ここは箱根の中でもとてもリーズナブルな温泉旅館のため基本的には部屋食というものがありません。4階にあるレストランでいただくことになります。
レストラン神山 と名付けられています。
レストランは4階にあるのですがエレベーターが無いため行くのは少し不便です。
足腰が悪く階段を上がれない方にはおすすめ出来ない宿です。
古めかしさが良い感じの食事処
レストラン自体は大正ロマン漂う雰囲気の良い内装となっています。
一の湯本館の夕食
プランにもよると思いますが、それほど豪華な食事ではありませんがボリュームがあって美味しくいただけました。
本日のお品書きが置かれています。
珍味盛り合わせ
名物 一の湯豆腐
この豆腐は本当に美味しくお代わりしたくなりました。
海鮮セイロ蒸し
鯵の天ぷら
国産銘柄豚の柳川仕立て銘柄豚の柳川仕立てという鍋料理です。
豚肉が煮えてきたら卵を自分でかけて仕上げるようになっています。
豚の柳川仕立て、ボリュームもあって美味しくいただけました。
豆サラダ
ご飯・お吸い物
香の物
デザートにはシャーベット
ここの名物は金目鯛姿煮となっていますが標準ではついていませんので別に注文をする必要性があります。予約時に注文をするのが良いですよ。
上記が金目鯛姿煮。これが物凄く美味しい!高いと思われますがなんと2000円(税別・当時)となっています。
他にも舟盛り等を別に注文することが出来ます。
なお、食事時間は18時と19時を選ぶことが出来ます。
一の湯本館の朝食
朝食も同じところでいただきます。
一般的な和食です。
鍋の中には味噌汁が入っています。
一の湯と印刷された海苔。温泉マークが良いですね。
湯葉の中には昆布が入っていました。
やっぱり鯵の干物は海の近い場所なら欠かせません。
割るのに失敗した温泉卵
納豆は何故か秋田県に本社があるヤマダフーズのおはよう納豆でした。
一の湯本館について 感想と評判・口コミ
ここは箱根の中でもリーズナブルだと書きましたが土曜日でも2人で泊まる場合、半露天風呂付き客室でも1人15000円(税込み)ほど。
でもそれには理由があります。
まず布団は自分で敷くようになっています。
でもこれは部屋に旅館の人が入ることが無いと思えば逆に気楽な気分になれます。
また朝食の時間に勝手に布団を片付けられることが無いので朝食の後にも少し寝ることが出来ます。
宿は4階建てですがエレベーターがありません。
こういう古きよき宿ならそれは致し方ないですよね。
そして部屋までの案内もありません。自分たちで荷物を持って部屋に行くことになります。
つまり
- 布団は自分で敷く
- エレーベーターが無い
- 部屋までの案内は無い
- 食事は食事処で
となっています。
しかし部屋に宿の人が入らないということはそれだけ自分の時間を大切に使えるということではないでしょうか?
食事も特別凝ったものは出ませんが、比較的美味しくボリュームもあって満足出来るでしょう。
リーズナブルに箱根で個室露天風呂付き客室に泊まりたい方にお薦めです。
1630年創業と言われる歴史ある温泉宿です。
評判・口コミ
宿泊予約サイトの口コミ、評判は悪くありません。
- じゃらんの総合口コミ評価:4.2
- 楽天トラベルの総合口コミ評価:4.40
一部悪い評価もありますが、悪い評価を見ると「勘違い」ということがわかりました。
源泉かけ流しと書かれているのに加水されているとか。
いやいや、加水していても源泉をそのまま流し込んでいたら「源泉かけ流し」ですよ。
また低評価の口コミであh「こちらも確認すればよかったのですが・・・」というものが多く、古い建物であること、階段が多いことを知らずに泊まり、古い設備であることで低評価にしているようでした。
うん、それは事前に調べられることなのに調べない方が悪いです。
で、そういう調べないで泊まった人は低評価をつける傾向があるようですが、事前にきちんと調べて泊まった人はコスパの良い温泉宿ということで比較的高評価の口コミをつけていることが多くなっています。
基本情報
- 施設名 箱根温泉郷 塔ノ沢温泉 一の湯本館
- 住所 〒250-0315 神奈川県足柄下郡箱根町塔之沢湯ノ沢90
- 電話 0460-85-5334 / 0460-85-5331(予約専用)
- お風呂 男女別内湯 貸切風呂 部屋の露天風呂や内湯
- ph 9.1
- お湯の色 無色
- 泉質 アルカリ性単純温泉
- 公式サイト:塔ノ沢温泉 一の湯本館
塔ノ沢温泉 一の湯本館へのアクセス方法・行き方
塔ノ沢温泉 一の湯本館へは車でも公共交通機関でも、便利な場所にあります。
車の場合、駐車場が少しだけ離れているので荷物が多い場合は一旦宿の前に停めて荷物をおろして駐車場まで行くのがおすすめです。
公共交通機関の場合、都内からなら新宿から小田急線&箱根登山鉄道の箱根ロマンスカーで「箱根湯本駅」まで。
箱根湯本駅から徒歩で15分くらいで一の湯本館に到着します。
もしくはバスに乗車して「上塔ノ沢」で下車、徒歩1~2分です。
お手軽お得に箱根で泊まりたいのならおすすめです。
以上、塔ノ沢温泉 一の湯本館についてでした。
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