覆面調査員とはお友達だったこともある鈴木です。
ちまたではミステリーショッパーというバイトがあって、それほど儲かる仕事では無いけど飲食代がただになったりするということで、割と人気があったりします。
ミステリーショッパーを募集しているサイトもあったりして、バイトや副業としても人気になっていますが、実際ミステリーショッパーってどういうもので、何をするのか?ということを、小売店で長く働いていてミステリーショッパーの対応も何度かしたことがある僕が、詳しく説明していきます。
ミステリーショッパーとは?
ミステリーショッパーとは、スーパーマーケットや百貨店、アパレルショップ等の各小売店やホテル、レストラン等の飲食店、銀行や美容室等の接客を伴う店頭に一般客を装い、実際の接客やサービスレベル、飲食店では味の評価等を内緒で調査する覆面調査員のことです。
一般のお客さんのように店舗に行くため、普段の接客態度やサービスレベル、掃除がどれぐらい実施されているか調べるため、実際に普段の店舗の状態を調べることが出来ます。
主に本社からの依頼で各支店を調査することが多くなっています。直営店だけでなくフランチャイズ店舗の実態を調べる時にも行われます。
また本社からの依頼ではなく、ミシュランガイドのような雑誌の企画で行われることもあります。
一般的なアンケート等による顧客満足度調査と似ていますが、異なる点としてはミステリーショッパーは1人多くても数人で行われ、直接的な業務改善・品質改善が目的となります。
アンケートだとお客さんも気を遣って答えることもありますし、あくまでも素人の目線になるのですが、ミステリーショッパーはプロの視点として店を客観的に観察することが求められます。
また同じ人に複数店舗のミステリーショッパーを依頼すれば各店舗同士の接客・サービスのレベルが比較出来るので、業績が改善しない店舗における本社としての指導についても検討することが出来るようになります。
ただし、出来るだけ多くの店舗を1人の人に見てもらえば必ずしも良いとは言えません。
例えば関東と関西で各10店舗ずる調査依頼をして関東の人が関西に行った場合、関西弁に慣れていない人なら言葉の口調からきつく感じて、評価を下げてしまう可能性もあります。
逆に関西弁が好きなら評価を上げてしまう可能性もあるため、ある程度エリアを絞り、該当エリアの言葉遣いや風習・文化を理解している人に依頼をした方が良い場合もあります。
ミステリーショッパーは稼げるアルバイトか?
ミステリーショッパーは時給制のことは滅多になく1店舗あたりで支払われることが多くなっています。1店舗あたりの金額は1000~6000円くらいのことが多く時給に換算すると500~5000円とかなり幅があります。交通費は支給される場合とされない場合があります。ただし飲食店系のミステリーショッパーであればただで食事が出来るということもあり、人気のアルバイトにもなっています。
ミステリーショッパーは割の良いものから割の悪いものまでいろいろとあり、一概に稼げるとも言えないアルバイトです。
ただしミステリーショッパーとして評価されると依頼が多くなり1日で2~3店舗回ることが出来れば非常に割の良いアルバイトになっていくこともあります。
また賃金ではなくレストランの食事が無料になるという特典のものもあり、飲食代が数千円になれば、時給換算よりもお得になることもあります。
毎日のアルバイトである程度決まったアルバイトをしたいという人には不向きですが、学生や主婦で短期のアルバイトとして行いたいという人には向いています。
僕は元々大手の小売店で働いていましたが、実際にミステリーショッパーで来る人の多くは見た目としては主婦っぽい30~50代の女性が多かったです。
ミステリーショッパーは店にバレたらペナルティはあるか?
いざミステリーショッパーになって店舗に行くと緊張して動きが不自然になる人もいます。
そうなると店員は、なんかおかしな人だなと思うかもしれません。
そしてメモなんかを行いだしたら、ミステリーショッパーかな?と感づいてしまう可能性もあります。
でも、店側はミステリーショッパーが来ることを把握しているか?というと把握していることが多くなっています。
というのも、店舗数が多いところは定期的に(年に1~3回)ミステリーショッパーを行っており、店長等の幹部はミステリーショッパーが行われていることは把握しています。
だからバレている可能性もありますが、それが理由でペナルティになり決めたれた金額が減額されるということはありません。
ミステリーショッパーは素直に答えて良いのか?
ミステリーショッパーになったら店に忖度(そんたく)して、あまり悪いことは言わない方が良いのか?と思う人もいますが、店のことを考えたら、改善した方が良いことはバシバシ言う方が店のメリットになります。
もちろん店側が指摘されたことを改善するかどうかは別問題ですが、言わなければ気づかないこともあるので、冷静に判断した結果なら報告書に書くようにしましょう。
ミステリーショッパーは代理店に依頼をして行うので実際の報酬金額よりも高い金額を店舗は支払っています。
それで改善項目が見つからなければ店側にとっては損です。
だから改善した方が良い項目があればきちんと報告することで次回も指名されることもあります。
忖度は一切行う必要性は無いので、決められた範囲内できちんと報告をするようにしてくださいね。
ミステリーショッパーという茶番もある
店舗の幹部はミステリーショッパーが行われていることは知っていると書きました。
とある大手小売店は、いつミステリーショッパーが行われるか事前に情報を店舗に流し、どういう人が来るか把握していて、ミステリーショッパーが店舗に入ると売場の人間だけがわかるように連絡を流し、きちんと対応するように指示を流していることがあります。
本当かよ!?って思うかもしれませんが事実です。
だって僕が働いていたところがそうでしたからww
毎回、ミステリーショッパーの時期になると対策が練られています。
で、実際に働いていた立場からすると、こんな茶番をして何の意味があるんだろう?とずっと思っていました。
実際に何の意味もありませんでした。
店舗にはどこの店がミステリーショッパーの調査で優秀な成績だったか、順位が送られてくるのですが、その資料を参考にして1位2位の店舗に実際にどうか見に行ったことがあります。
結論から言うと最悪の接客であり、最悪の店でした。
従業員にはお客さんに絶対に言ってはいけない台詞というものがあるのですが、見事にその台詞を言われました。
どんな台詞か?
わざと品切れしている商品を見つけて
この商品はありませんか?
と聞くのですが、返ってきた答えは
そこに無ければありませんね
はい、一発アウトです!
通常は在庫が分かっているのなら下記のように答えます。
「申し訳ありません、今品切れしております。○日くらいには入荷する予定です。」
在庫がわからない時は
「担当者に確認してきますので、お待ちいただけますか?」
なんですよ。
こんな茶番を行っているから、いつまで経っても改善されないというよりは、接客が改悪されている大手小売業もある訳です。
ミステリーショッパーというものは、いつ来るかわからないから、いつも緊張感があって、丁寧な接客を行えるようになるというメリットもあるのですが、いつ来るかわかってしまっていたら意味が無いんですよね。
もし、ミステリーショッパーを行うかどうか悩んでいる企業なら、本当に黙って行うか、いつ行うかわからないけど行っている旨だけ伝えるようにするのが最終的には良い結果に繋がります。
もしミステリーショッパーを茶番にしているような企業があったら、ほとんど意味が無いのでやめておきましょう。
いやいや、ミステリーショッパーが来ることを通じて接客を見直してくれれば良いと思う上層部もいるかもしれませんが、それは甘えた考えです。
多くの人は、その時さえやり過ごせれば良いと考えるものです。
だからミステリーショッパーが来ることがわかった時にのみ、丁寧な接客をすることになり、関係ない時はひどい接客になる店舗が出てきます。
ミステリーショッパーを活用しよう!
店舗側もミステリーショッパーをしたい人も、ミステリーショッパーというものを是非活用してください。
店舗でミステリーショッパーを活用したいけど、具体的な話を聞きたいという方であればお問い合わせからご連絡いただければ相談に乗ります。
ミステリーショッパーのアルバイトをしてみたい!ということであればバイトル等のアルバイト情報サイトでも募集しています。
また飲食店を無料で使えれば・・・ということであればポイントで還元してもらえるサイトもあります。
以上、ミステリーショッパーについてでした。
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