ブロガーフェスティバル2016年においてWebライターのヨッピー氏が「量より質」と言ったことでここ最近「量より質」「質より量」という論争が少し湧き上がっています。
いろいろな人の意見を読んでいていろいろと考えさせられたのですが、そもそも量とは何か?質とは何か?という根本的な部分が忘れ去られているように思いました。またそもそも量と質を切り離すことがおかしいんじゃないのかな?と。
スタート地点を見直す
ここで参考になるツイートを見かけましたので紹介します。
ヨッピーさんは自分はブロガーではないライターだと言っていた。これ多くの人が忘れてる事実。
— のんくら淡路島NatureBlogger (@matari39) 2016年9月25日
アドセンサーとして有名なのんくら先生のツイートです。
今回の発端はブロガーフェスティバルというブロガー向けのイベントで且つ、ヨッピー氏はライターであるということは忘れてはいけないと思います。
立場によって量と質という意味が違ってくるからです。
Webライターとブロガーとアフィリエイター
Webライティングをする上で自分がどの立場によるか、記事の書き方は全く違ってきますし、何をもって質が高いとなるのかも異なりますよね。
更にヨッピー氏は(Web)ライターでもどちらかと言えばキャラクターで売っている部分があります。逆にキャラクター的な要素は不要という記事を求めている企業もあります。
どちらが正しいのかどちらが間違っているのかということは全くありません。目的が違うのだから並列で考えることがおかしいんです。
ブログにしても全く違います。ブログって非常に主語が大きい言葉なので、ブログを書いている理由によっても質と量という意味が異なってきます。
アフィリエイトの記事も違います。よくアフィリエイトのセミナーに参加して言われるのがこの2つ
- 被リンクを取りに行くための記事
- コンバージョンを取りに行くための記事
もちろん、両方を兼ね揃えた記事もあります。人によってはもういくつか記事の定義が異なっていて、例えば属性を集めるための記事なんてものもあったりします。
ここで面白いな~と思ったのがアフィリエイトの記事なんですよね。アフィリエイトは紹介している商品やサービスに申し込んでもらうという最終的な目的があり、そのために必要なものが見えているので記事を書く場合の目的が明確になるということ。
Webライター、ブロガー、アフィリエイター、それぞれで目的が異なっているのでそれに対する質や量ってそもそも意味合いが異なってくるので同じ土俵で考えること自体がおかしいんですよ。
もちろん共通して言えることもあります。
質と量
更に考えて欲しいのが質とは何か?量とは何か?ということ。
質は求められているもので全く違う
上記の「Webライター・ブロガー・アフィリエイター」の分類でも書いていますが質というのは求められるものによって全く違います。
だから「質が高い記事を書きましょう!」と言われて、じゃあ質の高い記事を書くぞ!ってなった時に酷い人だと「質=文章量」と勘違いしてしまう人もいたり。
記事や立場によって必要な質というものは全く違うので質という言葉だけに囚われてしまわないように気をつけたいところです。
先にも書いていますが、アフィリエイト用の記事は被リンクを取りに行くものとコンバージョンを取りに行くもの、属性を集めるものでは記事の質が異なります。
僕のブログのようなアフィリエイトサイトである「モバイルガジェット東京03」で一番被リンクを獲得している記事はこれです。
>>緊急地震速報等に使われる「ETWS」 SIMフリー端末で対応しているか確認してみた【訂正あり】
一番コンバージョンをしている記事は・・・ってこれはさすがに書けませんww
上記の記事は月に4000~7000PVくらい見られているのですが(ある程度大きな地震があるとPVが伸びます)、この記事での売上は月によくて600円くらいです。全くコンバージョンしていません。AdSenseを設置すれば5000PVとしても1000円くらいにはなるのでしょうけど(格安SIM系のキーワードのA◯W◯rds推奨単価はそこそこ高いので1PVあたり0.2円以上にはなっていると思います)。
つまりコンバージョンを目的とした記事としては非常に質の低い記事と言えないことも無いのですが、被リンクを集めるための記事としてはそれなりに質の高い記事になっています。
まずは質とは何か、今文章を書いているのなら、その文章に求められる質は何なのか、考えるのが良いのではないでしょうか?
量は必要
例えば今まで文章を書いたことが無い人がアフィリエイトやマネタイズを目的としたブログを行おうと思った場合、文章を書くということに全く慣れていません。だから文章を書くのに慣れていない人の場合、やはり量を最初は書くことで文章を書きなれるということが必要であると僕は考えています。
僕の体験から書くということではありませんが、話すという事例で説明します。
以前、2週間くらいまともに人と話さないということがあったのですがその時どうなったのかと言えば、人と話そうと思っても満足に話せないんですよ。言葉が出てこない。
文章も同じでやはり書き慣れていないと書けません。だから文章を書き慣れていないという人は最初は何でも良いからとにかく量をこなして書き慣れるということは絶対に必要だと考えます。
では書き慣れている人なら量は必要ないかと言えばそうでも無いと思います。
量をこなさないと見えてこないものもあるからです。量をこなしたからこそ見えてくるものもあります。
目的が切り替わるからおかしい
そもそも量と質を切り離すからおかしいと思うんですよ。
>>「作業」の量をこなすのではなく、「思考」の量こそ増やすべき
上記の記事を読んで文章を書き慣れていない人が書き慣れてきたら次に行うべきは「思考」の量を増やすことだと思いました。
言い換えれば文章を書き慣れていない人はまずは書くという量をこなすことで書くという質を高めていき、その後に文章の質を高めるために思考の量をふやすべきなのでは?と思ったんですね。
そして非常に大切なのは目的であるということ。上記の記事で下記のことが書かれていました。
「作業」をたくさんこなすのは危うい。
なぜなら、偽りの達成感があるから。
量をこなせば、なんとなく、自分は仕事ができるような気になる。
上記のことを言い換えれば、「偽りの達成感」というように勘違いをしなければ量をこなすということに意味が出て来るのでは?なんて思ったり。ではそのためにはどうすれば良いのか?
目的を明確にするということではないでしょうか。目的が手段になってしまうからおかしいのであって、目的のまま遂行出来ればそれは正しいことになります。
質をたかめるためにこなす量が、いつのまにか量をこなすことで得られる満足感・達成感になってしまうからおかしいのであってあくまでも目的のまま行えば、それはそれで間違っていないのではないでしょうか。
今の自分は文章を書き慣れていないから書きなれることを目的にするからまずは量をこなす!と文章を書き慣れていない人が思うのならそれは正しいことだと思います。
なお書き慣れることが質の高い記事を生み出すということでも無いので気をつけてください。
質と量、どちらも大切
ここまで読んでもらうと大体僕が言いたいことが分かってもらえたと思います。
質と量はともに大切なことであって、ともに目的があって初めて有効になるということ。
例えば検証のために数をこなすというのはよくあること。数をこなす(量を確保する・検証を増やす)ことで結果として質の高い論文が出来上がります。
量はあくまでも手段であって、質は目的とも言えるのかな?と。
だから並列に語ることがおかしくて比べるものでは無いというのが僕の考え方です。
そしていつもセミナー等でも言っているのですが、これを鵜呑みにしないということ。
自分にとって質と量とは何か、これをきちんと考えることが一番重要であって、誰かの言ったことを鵜呑みにしてしまうことが一番危険であるということさえ気をつけていれば良いのではないでしょうか?
追記:量にも質にもこだわらないブログも好き
書こうと思ってすっかり書き忘れていたので追記。
個人ブログの場合、量とか質とかそもそもこだわらなくても良いんじゃないのかな?と思っています。個人のブログでアフィリエイト等による収益化を目的にしているのなら別ですが、個人がただ楽しむためだけのブログなら質とか量とかそもそも考えなくても良いんじゃないですかね。
そしてそういうブログって滅茶苦茶面白いかつまらないかどちらかなのですが、個人的にはそういうことを考えて書いていないブログは好きです。
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