温泉ソムリエの鈴木です。
僕はもともと温泉は好きでしたが、まあ年に2、3回温泉に行くという程度の普通の温泉好きでした。
そんな僕が温泉大好きになりそれからわずか2年で300カ所以上の温泉に行くほど温泉にはまったきっかけとなった温泉が、今回紹介する「夏瀬温泉 都わすれ」です。
全10室、すべての部屋が露天風呂付き客室になっているという贅沢な大人の宿です。
山の中にあって、この先に本当に温泉宿なんてあるのかな?と思うような場所にある温泉です。
実際に泊まった立場から感想を含め、写真を多めに紹介していきます。
夏瀬温泉 都わすれについて
秋田県の夏瀬温泉はそれほど歴史ある温泉ではありません。
約100年前から農業や林業で働く地元の方が利用していた温泉です。戦前までは営林署があり多くのきこりが湯治場として使っていた歴史があります。
また近隣のダムの建設時にも宿舎として利用され活気があった温泉でした。
そして時代と共に利用する方が減り、2004年に夏瀬温泉の歴史は一旦幕を閉じました。
しかし、子どもの頃に夏瀬温泉に入った事がある秋田乳頭温泉郷 妙乃湯の女将が閉鎖された夏瀬温泉を見て復興させたいと思い2005年に「都わすれ」として生まれかわり、新たな歴史を刻む温泉宿となりました。
なお妙乃湯は乳頭温泉郷の中でも女性のリピーターがずば抜けて多い温泉宿です。
本当に山奥にあり風の無い日は鳥や動物の鳴き声しか聞こえない、冬は静寂に満ちた温泉旅館です。
夏瀬温泉 都わすれ・冬季は送迎のみでしかいけない温泉宿
山奥の雪深い場所にあるため、冬季は通行規制が行われるようになり一般車では行く事が難しい場所にあります。
冬季以外でも車高の低い車では行くのが難しい場所と言えるところに夏瀬温泉「都わすれ」はあります。
そのため冬季は基本的に角館駅まで迎えに来てもらう事になります。
仮に自家用車で角館まで行った場合でも無料で駐車出来る場所まで案内してもらえ、そこから送迎してもらえます。
せっかくなので冬の角館をチェックインの前か後に楽しむのもおすすめです。
角館から送迎車で30分ほどで夏瀬温泉に到着します。
非常に雪深いところにありますが、冬以外ならばまた雰囲気が異なります。
晩秋に行った時が下記の写真となります。
高級旅館ですが、日帰り入浴も行ってくれているのが良い点です。
夏瀬温泉 都わすれ・人を拒むような重厚感ある入口
宿の入り口は重厚なイメージがあり高級感があります。
人が入るのを拒むような雰囲気すらあります。
しかし、これが高級感を演出しているとも言えます。誰もが気楽に入れるような宿よりもこういう宿に泊まった方が満足度は高まるでしょう。
重厚な扉をあけて中へと貼ります。
夏瀬温泉 都わすれ・暖かさを感じるロビー
中に入ると格式あるインテリアや落ち着きある和モダンテイストの家具が置かれ、この宿の格式が解るようになっています。
ピカピカに掃除された床が印象的です。
宿泊者専用のラウンジがあり、ウェルカムドリンクを聞かれます。ビールや珈琲、ジュース等から選べるようになっています。
夏瀬温泉 都わすれ・客室は露天風呂付き
客室は全10室ですべてに温泉がついています。9室は露天風呂で1室は内湯のジャグジーとなっており、ジャグジーの部屋は若干割安に設定されています。
いろいろなタイプの部屋がありますが、今回泊まったのは和モダンな雰囲気の部屋です。
ベッドルーム(床に布団を敷く形になっていますが1段高くなっています)にリビングルーム、シャワールームにトイレ、そして露天風呂というようになっていました。
部屋付き露天風呂
ここに泊まった時はまだ出来て間もない時期。部屋についている露天風呂の木の匂いが心地よく何度も入ってしまいました。
部屋についている露天風呂もいろいろなタイプがあり、木の湯船や大理石調の湯船等あります。今回は木の湯船の温泉でした。
露天風呂は入るだけとなっており、身体を洗いたい場合は露天風呂の手前にあるシャワールームで洗う事になります。
雪の季節に行ったため、部屋からは雪と玉川という景色になりました。シャワールームから露天風呂に入るまでは物凄く寒いのですが、入った時はまさに至福です。
各部屋の露天風呂からは抱返り渓谷である玉川を見ながら入る事が出来ます。
ただし、雪の時期は雪が高くて立たないと見えない事もあります。
冬場は本当に静かです。紅葉の時期も中々良い雰囲気です。
夏場は山奥にあるため割りと涼しく感じられます。避暑地にも良い場所です。
夜晴れれば、満天の星空を見ながら露天風呂を満喫する事も出来ます。山奥のため周りは真っ暗。そういうところで見る星空は最高です。
夏瀬温泉 都わすれ・共通の内湯「桃源の湯」
客室の露天風呂とは別に宿としての内湯もあります。
湯治場としての雰囲気が残る木の床の温泉は情緒があります。窓から見える雪景色も中々良かったです。
男女別の内湯となり、日帰り入浴でも入る事が出来ます。
2つ湯船がありますが、熱めのお湯と温めのお湯になっています。
夏瀬温泉 都わすれ・貸切露天風呂「夏瀬の湯っこ」
部屋の露天風呂とは別に貸し切りで入れる露天風呂「夏瀬の湯っこ」があります。
宿泊であれば無料で入る事が出来ます。ただし、先着予約制となっています。また冬季は雪のため入る事が出来ません。
宿の外に出て少しだけ歩きます。
脱衣所は男女別に分かれていますが温泉は1つです。家族で来た時に良いですね。
5人くらい入れる広さの露天風呂となっており、塀はあるものの庭の部分が広く、開放感があります。
ついつい長湯をしてしまう、そんな露天風呂です。
夏瀬温泉 都わすれ・山の休憩所
日帰り入浴の休憩所としても使えるのが山の休憩所です。卓球台もあり、湯上がりに卓球を楽しむのも楽しいものです。
あまり人が来ない場所であり、宿泊者でも知らなかった!という場所です。
夏瀬温泉 都わすれの食事
食事の写真はすっかりと撮影し忘れたのですが、基本的に秋田がテーマの食事が多くなっていました。
当時、秋田県に住んでいた僕の場合、いつも食べる秋田の郷土料理にちなんだものが多くて満足度は低かったのですが、秋田以外から来られた方だと逆に秋田にちなんだ料理が食べられて満足度の高い食事になると思います。
ベジタリアン、マクロビオティック食のご相談も受けているそうです。
夏瀬温泉 都わすれには何も無い静かさという贅沢がある
山の中にあるので、冬場であれば何も音がしません。
雪が降っている時だけシンシンと聞こえてくるような感じです。
静けさという贅沢がここにはあります。
また食事は基本的にはダイニングルームで頂きますが、隣とは仕切られているので落ち着いて食べる事が出来ます。
未就学児と一緒の場合は割増になって部屋食となるため、基本的にはダイニングルームは静かに食事が出来るようになっています。
まさに大人のための宿という感じがしますね。
たまにネット上でうるさい人と同じ時間になってしまったという事が書かれていますが、そういう時は素直に宿の方に言って注意してもらうようにしましょう。
ここは「都わすれ」、普段の喧騒を忘れるために来る場所ですから。
夏瀬温泉 都わすれ・基本情報とアクセス方法
- 施設名:夏瀬温泉 都わすれ
- 住所:〒014-1113 秋田県仙北市田沢湖卒田字夏瀬84
- 電話番号:0187-44-2220
- 宿泊料金:1人22000円~
- お風呂 男女別内湯 貸切露天風呂 部屋付き露天風呂
- 駐車場:あり(無料)
- 日帰り入浴:540円(当時)時間は要確認
- ph:ph8.1
- お湯の色:無色
- 泉質:ナトリウム – 硫酸塩泉
- 公式サイト:夏瀬温泉 都わすれ
夏瀬温泉 都わすれへのアクセス方法・行き方
積雪期以外は車が便利です。
秋田自動車道「協和IC」を降りてから約70分、距離にして約45kmです。
冬季は角館駅まで車で向かい、そこから予約しておいた送迎車で向かうことになります。
公共交通機関の場合は秋田新幹線「角館駅」で下車、そこから送迎車で向かいます。
角館駅からは約40分、16kmの距離です。
角館散策と兼ねていくのが一番のおすすめで、特に桜の季節(GW頃)がおすすめです。
ただし予約は中々取れないかもしれません。
以上、夏瀬温泉 都わすれについてでした。
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